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横山徳爾『ロングマン英語引用句辞典』 加島祥造『引用句辞典の話』(1990)によれば、本書(1986)は日本初の「翻訳・英文引用句辞典」だという。だが、その後もその種の引用句辞典は出版されていない。ゆえに、空前絶後。 もっとも、本当のことをいえば、本…
中村保男、谷田貝常夫『英和翻訳表現辞典』 中村保男らによる『英和翻訳表現辞典』にはいろいろな種類がある。ここに取上げる最初の版(1984〔これは1978年から順次刊行されていた3巻本を一冊にまとめ増補したもの〕)以外に、200頁以上増補した『新編 英和…
Seamus Begley, The Bold Kerryman (IRL, 2015) 多くのファンの夢が実現した。 アコーディオンの名手として知られるシェーマス・ベグリが類稀な歌い手でもあること。アイルランド伝統音楽ファンの間で周知の事実だ。だが、彼はこれまでアルバム1枚でせいぜい…
〔蔵出し記事 20060805〕 産経新聞の「ひもとくスヌーピーの50年」2006年8月4日付で載った分。 原文はこんな感じ。 谷川俊太郎訳は「はくしょん!」「お大事に」。説明コラムは 「お大事に」外国ではくしゃみをした人に「お大事に」って声をかける習慣がある…
英詩の基礎知識のような本は以前は結構見かけたものだ。 けれど、最近は、とんと見かけない。需要がなくなったのか、読む人がいなくなったのか。 でも、世界的には英詩の読者は減っている気配はない。ジャック・アタリの本を開いても、エマニュエル・トッド…
〔蔵出し記事 20060508〕 〔2006年〕5月6日、ヴォーン・ウィリアムズ・メモリアル・ライブラリー(Cecil Sharp House, 2 Regent's Park Road, London, NW1 7AY U. K.)が所蔵資料の オンライン検索 を開始した。これで目的の資料を探し当てたら、同ライブラ…
アレン・カーズワイル『レオンと魔法の人形遣い・上下』(大島 豊訳、東京創元社、2006) これ、話の性質上、詳しくやるとネタばれになってしまう。そこでそれは諦め、ここでは、この読み出したら止められない痛快ファンタジー小説の最終章の謎についてメモ…
アイルランドの詩人 Seosamh MacCathmhaoil (Joseph Campbell) に関する記事が2016年1月に2本でた。めずらしい。 www.theguardian.com Lady Godiva and Me: The Footnote Poets 2a/4 Joseph Campbell and Literary History. 1つ目は英ガーディアン紙の「今週…
英 Guardian 紙が次の Tweet をした。 英国小説のベスト100を世界の批評家が選出した記事。 The best British novel of all time: have international critics found it? https://t.co/6iLoEk8pFQ — Guardian Books (@GuardianBooks) December 8, 2015 よく…
キリスト教会の暦で「復活の日曜日」(Domhnach Cásca)。イースター・サンデーの語源談義。
辞書を引いてアイルランド人名に現れる O' が正確に説明してあることはまれだ。 その点、ODE はいい。'descendant' 「子孫」の意だとはっきり書いてある。 iOS 版の ODE が無料で提供されている。それの画面を掲げる。 不正確な辞書を(悪い例として)いろい…
Merriam-Webster's Collegiate Dictionary, 11th Edition (Merriam-Webster, 2009) 語源が充実していると好評な英英辞書。
スカイ島の話。 スコットランドの西の沖にスカイ島という島がある。インナーヘブリディーズ諸島の最大の島だ。
アン・クリーヴズのシェトランド・シリーズのミステリを読んでいると 'trowe' という神話的存在の話が出てくる。
BBCのニューズでAMD (age-related macular degeneration)「加齢性黄斑変性症」(成人の失明原因の第1位、英国で60万人以上の患者、視野の中心部が見えにくくなる)の新治療法の話を見た(2015年9月29日)。
欧州委員会のユンケル委員長の難民16万人受入れ義務化案の報道を英国BBCで見た。 すると、見出しが 'Relocate 160,000 refugees' とある。ちょっと驚く。
Merriam-Webster's Advanced Learner's Dictionary (Merriam-Webster, 2008/09) Kindle で使える英英辞書は少なくない。Kindle リーダを購入すると同梱されている Oxford Dictionary of English や The New Oxford American Dictionary 以外にも、The Essent…
'festology' の語について ディロン(Myles Dillon)の本を読んでいて 'festology' の語に出くわす。ふつうに調べても中々わからない。
世の中には本物の語学の達人が存在する。できれば、そういう人たちから直接聞いたり学んだりできれば一番いい。 幸いにも知己を得た中に掛け値なしの達人が二人おられる。その二人から学んだ方法を、おすそわけしたい。
Brown and Yule, Discourse Analysis (Cambridge UP, 1983) 談話分析(discourse analysis)の古典。出版後30年たつが今もこの分野の基本的図書であり続けている。 英作文について真剣に取組む人が、たとえば上田明子の良著『英語の発想』で談話分析の用語に…
上田明子『英語の発想―明快な英文を書く』(岩波書店 同時代ライブラリー300、1997) 本書は絶版で、この種の本としてはめずらしく高値で取引されているから、おそらく需要があるのであろう。しかし、どこにもレビューらしきものがなく、内容を知りたい人も…
Philip Babcock Gove, ed., Webster's Third New International Dictionary (Merriam Webster, 1961) 出版から半世紀以上たつけれど、ウェブスター第三版は、いまだに愛読するに足る辞書だ。晩年の村岡花子の愛読書としても知られる。 およそ、米語に関して…
EDP『英辞郎-K Ver.140』〔Kindle版〕(2014) 英辞郎-K の K は Kindle の K だ。 電子書籍リーダのキンドル Paperwhite および iOS 上の Kindle アプリに対応した英和辞書としては初のもの。Android 版の Kindle や Kindle Fire シリーズには対応していな…
やっと、カシオの電子辞書 XD-LP9300 を入手。一番気になる ODE はやはり現下の英語辞書の中でかなり優秀であり信頼できることを確認。本機には2003年版が収録されている。で、この辞書を含め、収録されている複数の辞書に対して、例文検索、成句検索ができ…
ふとしたことで、日本の携帯用電子辞書でオクスフォードの NODE*1 を含む電子辞書を見かけ、驚いた。正確にいうと、搭載されていたのは ODE だったが。残念ながら、型番は控えなかったが、Casio の電子辞書だった。不明を恥じるとともに、希望が出てきた。 …
このほど、ブリティッシュ・カウンシルの調査で、最も美しい英語の言葉は 'Mother' であるとの結果が出た。ちなみに、'Father' は上位70位に入っていない。 調査対象は世界中の約4万人の英語学習者。11月24日付のプレス・リリースで発表された。 上位30位を…
最近、英文で時折 "Celtoid" という単語を見かける。例えば、次のように。ハリウッド映画の "King Arthur" に関する The Sunday Times の文化欄の 無署名記事 である(2004年7月25日付、太字は私)。 It’s a plausible tale that is neither compromised nor…
英語に "care package" という語句がある。親元を離れて暮らす大学生が家から送ってもらった「差し入れ」をこう呼ぶことがあると、マーク・ピーターセンさんは言う。元は、国際援助団体として世界最大の NGO の一つ CARE からの発送物資 "CARE Package" を指…
イチローのインタヴュー集 Ichiro on Ichiro (interviewed by Narumi Komatsu, trans. Philip Gabriel, Sasquatch Books) の書評が こちら に出ている。概ね穏当な批評だが、一点、評者の Doug Esser が訝しんでいるのは、次のところである(太字は私)。 …
これまで、'By George!' (「本当に」「全く」)と 'Great Scott!' (「こいつは驚いた」「おやまあ」「大変だ!」)という二つの人名を用いた成句を見てきましたが、もう一つ、'all my eye and Betty Martin!' (「とんでもない」「ばっかばかしい!」)とい…