Tigh Mhíchíl

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愛を植えましょ、この島に


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変わっている

 変わった題名の本だ。

 内容も変わっている。

 いや、変わっているといっても、愛をひろめようという、まっとうなメッセージの部分ではなく、誰が語っているかという、人の好奇心をさそう部分だ。だが、それは別にいい。誰が語ろうと、中身がよければ、それでいい。


 だけど、たぶん、そうもいかないんだな。中身のまえに、みんな著者のことを話題にしたがる。そこのところは、いったん脇において、最後まで読むと(読めればの話だが)、通じる人には通じる、貴重な本だという気がする。

構成

 本の構成は、最初がいわば宇宙哲学。次に著者の自伝。最後に質疑応答

 かりに中身を読む気になった人がいても、誤字などが多いので、それだけで切捨てる人も出そうだ。

貴重なメッセージ

 この本によれば、著者はもともとシリウス星人。メッセージは地球の次元上昇(アセンション)に備えるために、すべての人に愛の心をあふれさせようという内容。迫害されたり狂人扱いされることを覚悟のうえで、3・11以後の日本のために、やむにやまれぬ使命感をもって書かれた本。

 この種の(宇宙人)本は過去にも(外国で)いろいろあったけれど、日本人が日本語でこれだけ語った本というのはおそらく初めて。「とんでも本」の烙印を押す人は押すだろうが、著者は真摯に語っている。その内容は現代の社会を照らす寸鉄を含む。ユーモアもある。

 最後まで読むと本当にびっくりする。考えさせられる。巻末に書いてあるウェブサイトに行くと、質疑応答がさらに拡張されている。三宅洋平の歌う「愛を植えましょ、この島に」('Gypsy Song')と同質の純粋さを感じる。