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無知は弱さになる | 医療保険制度の将来


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 日本の医療費は38兆円。

 これが医療が「商品」になると100兆円になるという。巨大な市場だ。米国は参入しようとして虎視眈々と機会を狙っている。

 堤未香さんが自著『沈みゆく大国アメリカ』から次の箇所を朗読した(BS日テレ「久米書店」2016年6月5日再放送から)。

WHO が絶賛し、世界40か国が導入する日本の制度。時代の中、さまざまな変化と共に個々の問題は出ているが、時の厚生労働省や医師会、心ある人々によって守られ、なんとか解体されずに残ってきたそのコンセプトは、私たちの国日本が持つ数少ない宝ものの一つなのだ。無知は弱さになる。そう私に教えてくれた、ハーレム在住のドン医師。「今の医療保険制度を、空気のように当たり前にあるものだと思わないことです。制度というものは、一度奪われると取り戻すのは本当に大変ですから。奪われないためには、自分の国の医療制度くらいは最低限知っておくことです。アメリカ医療にもメリットはありますよ。その実態をみると、どんな国の人でも、自分たちの医療制度に感謝することができるんです」(201-202頁)

 堤未香さんは9・11のとき、隣のビルで仕事をしていた。

 お父さまはばばこういち。夫君は川田龍平

 堤さんは日本人ひとりひとりが意識すれば、この医療保険制度は奪われないという。意識すれば。

 番組での堤さんの話では、現行で医師への還付の率が8割。これでも持ち出しがある(赤字)。ところが、さらに変更されて、医師の取り分が6-7割になるという。これでは医師がいなくなると。

 

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書)

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書)

 

 

大変参考になる本です。第2弾も出ています。