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ブローティガンの第五詩集


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Richard Brautigan, The Pill Versus the Springhill Mine Disaster (Jonathan Cape, 1970)



 耳の中でずっと鳴りつづけていたのは 'All Watched Over by Machines of Loving Grace' という詩でした。おそらく、5年間くらいは鳴っていたと思います。今は The Pill Versus the Springhill Mine Disaster という本に収められています。その詩の第1連を引いてみます。


I like to think (and
the sooner the better!)
of a cybernetic meadow
where mammals and computers
live together in mutually
programming harmony
like pure water
touching clear sky.


 この cybernetic meadow の句が今も忘れられません。

 ……というようなことを、当のブローディガン本人に言ったことがある。

 ブローティガンはビート作家に分類されることもあるけど、彼自身はビート運動の一部ではないとつねに主張していた。

 本書には最初に出版された詩を始め、第一から第四詩集の多くの作品も収められている。彼が最初の小説を発表するのは、最初の詩を出してから7年後のことだ。

 詩人としてみるとき、ギンズバーグやファーリンゲティなどのビート詩人とはかなり違う。難解であることを恐れない姿勢がある。などというと意外な響きがあるだろうか。だけど、レクスロスには近い面があるかもしれない。

 表紙の女性は Marcia Pacaud といい、本書は彼女にささげられている。彼女の最後の消息はインドにくらしているというものだったが、いまはどうしているのだろうか。こういうミューズの女性が詩人には必要な時代があった。ディランにもいたように。いや、いまもそうかもしれない。

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