良質の歌唱の精華 Beginner's Guide To Ireland (CD)
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良質のアイルランド音楽コンピレーションが探せばある。例えば、The Rough Guide to Irish Music: Second Edition は一枚物としてはかなり充実した選曲だが、今回取上げるのは三枚組の Beginner's Guide to Ireland (Nascente NSBOX012)で、2005年にリリースされた。
1枚目が 1960-70年代(A)、2枚目が80-90年代(B)、3枚目が2000年代(C)という構成。ざっと見ると、かなり目配りの効いた選曲である。もちろん、これが入っていないのはどうしてかとか、あれは入れなくてもなどという不満は出なくはないけれど、それは選ぶ以上仕方がない。むしろ、このコンピレーションにシャン・ノース歌唱や良質の歌唱の精華の一部が入っていることを評価したい。それは次のトラックである。
- Paddy Tunney: The Rollicking Boys of Tandaragee (A)
- Seán 'ac Dhonncha: An Spailpín Fánach (A)
- Darach Ó Catháin: Sail Óg Rua (A)
- Christy Moore: Patrick was a Gentleman (A)
- John Spillane: All the Ways You Wander (B)
- Frank Harte: Shan Van Vocht (B)
- Maighréad and Tríona Ní Dhomhnaill: Spanish Lady (B)
- Paul Brady: Arthur McBride and the Soldier (C)
その他の器楽物も充実した選曲である。60年代からのアイルランド音楽を概観するには便利なコンピレーションだし、もちろん入門用にも好適だろう。一枚物なら The Rough Guide to Irish Music: Second Edition, ボックス物がよければこの Beginner's Guide to Ireland というところか。