傘を差す
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下校時の小学生の列に出会った。みな傘を手にしているがよく見ると差している者いない者半々である。
元気なやっちゃなーと思ったがよく考えるとアイルランドでは傘を差す人を見たことがない。理由は簡単。横なぐりの風が同時に吹くので傘は役に立たない。ヤッケの類が重宝する所以である。
ところで、傘はアイルランド語で何と言うか。
scáth fearthainne (雨よけ)
scáth báistí (雨よけ)
scáth gréine (日よけ、日傘)
parasól (パラソル)
このうち、scáth gréine は以前は違う意味だったようだ。scáth はシェードとか陰という意味だが、DIN を見ると scáth gréine は a shadow cast by the sun つまり日陰と書いてある。文字通りの意味だ。昔はパラソルなんてしゃれたものがなかったのか。
ところで、「傘を差す」は英語だと put up [raise] an umbrella などだろうが、アイルランド語では一体何と言うのか。何かを上げるというのは rud a ardú とか rud a cur suas と言うが、この rud のところに「傘」の語を入れればまあ理解は可能だろう。と思っていたら、ありましたねえ。FGB の cuir suas の例文に。
cuir suas an scáth fearthainne
ふむふむ。そうすると、私が見かけた小学生を思い浮かべながら
Ní chuirfeadh sé suas a scáth fearthainne.
(He wouldn't put up his umbrella.)
などと言うこともできるわけだ。