Tigh Mhíchíl

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アイルランド語の姓名における O (4)


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 さあ、それではいよいよ、Ó が附く名前が属格になる場合を見よう。
 ちょっと、Ó の属格の形を復習。

ns. ó, gs.

最初は次のような例から入るのがよいだろう。右側が今回の属格の例。

Tomás Ó Dónaill → teach Thomáis Uí Dhónaill

この例をじっくり見ていただきたい。この原理が完全にわかればしめたもの。まず、「トマース・オ・ドーナル」という人名があるとする。では、「トマース・オ・ドーナル家」と言おうとすればどうなるか、である。

 右側では、人名そのものがそっくり属格になっている。つまりこの人名をAとすれば、teach + <Aの属格>=Aの家 という構造になっている。

 なお、Uí の後では軟音化が起きて、本来の属格単数の形が姿を現している。つまり、属格の属格になって、やっと真の姿が見えた。ということは、姓の場合には、属格の形と、属格の属格の形とは、形態上も発音上も区別されるということである。あー、ややこし。アイルランド語って、めちゃ耳のいい人向き!

 この変化がわかれば、あとは teach 「家」の代わりに bean 「妻」を入れたらどうなるか、等々、すぐ応用が利く。

 では、《Ó Briain 変奏曲》をちょこっと始めよう。主題は、Seán Ó Briain さんとして、ここからスタートする。まずは、この人の奥さん、つまり、英語流に言えば、Mrs John O'Brien ないし John O'Brien's wife に相当する言いかた。

Bean Sheáin Uí Bhriain

続いて、ちょっと略した言いかた、英語風に言えば Mrs O'Brien に当たる言いかた。

Bean Uí Bhriain
Bean an Bhriainaigh

下の言いかたは今までの原理による方法ではなく、別の経路をたどっている。これは、またいつか。

 続いて、奥さんが Máire であるとして、それを表す言いかた(英語だと Mrs Mary O'Brien)。*1

Máire Bean Uí Bhriain

これは、略して次のようにも言える。

Máire Uí Bhriain

変奏はまだまだできる。(つづく)

*1:この言いかたの場合、「オ・ブリアン夫人モーィラ」と「オ・ブリアン未亡人モーィラ」の二つの可能性があると思う。

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