Tigh Mhíchíl

詩 音楽 アイルランド

記事一覧

知る限りでは日本語で書かれたNESARAに関するたった2つの本のうちの1つ


[スポンサーリンク]

笹原俊『NESARA/GESARA: 来るべき世界の新たな経済システムとは? (笹原シュン☆これ今、旬!!)』(2021)

笹原俊『NESARA/GESARA: 来るべき世界の新たな経済システムとは?』

NESARAについて日本語で書かれた本は、知る限りで2つしかない。今回取上げる本書以外には、ケイ・ミズモリ『世界を変えるNESARAの謎―ついに米政府の陰謀が暴かれる』(明窓出版、2004) しかない。しかし、その本は2004年刊とやや古い。新しい世界情勢をふまえたものとしては2021年3月刊の本書しかない。その本書にしてもブログ記事をまとめたもので、データは2020年11月時点のものだ。

結論からいうと、NESARAの歴史的経緯について知りたい人は、本書を読んで損はない。というか、すべての日本人が知っているべき内容であるともいえる (今後、NESARAの世界的展開GESARAは日本にも大きく関る)。ただし、ブログ記事のままなので、誤字や誤変換が残っており、目次から各章へのリンクもない、Kindleを持っている人しか利用できない、といったことは予め了解の上であれば。



海のものとも山のものともつかぬものとしてNESARAを捉えている人は、NESARA関係諸法(100本以上ある)が米国ですでに議会を通過したと本書で指摘されていることだけでも知っておいたほうがよい。

その「通過」(2000年)までには、1978年以降の米国内での紆余曲折がある。法律の条文としてまとめる作業が開始されたのは1992年頃だ。条文化を行なったのは、ハーヴィ・バーナド博士 (Harvey Barnard, 1941-2005)。博士はその法案群をNESARA (National Economic Stabilization and Recovery Act) と命名した。

NESARA諸法が通過したと主張しているのは、そのバーナド博士による元々のNESARAとは違うNESARAを支持する人びとであることに注意が必要だ。そのもう一つのNESARAはNational Economic Security and Recovery Actの略で、今やウィキペディアなどでも、こちらを使って説明している。つまり、Sの部分がStabilizationであるのがオリジナル、Securityが別の版だ。



本書を読んだあと、公開された典拠に基づいて、自分なりに考えてみたいひとは、例えば、Jay Jericho氏 (社会学博士) による批判的検証の文書などを読んでみるとよいだろう (ウェブサイトJournalist Ethicsの'NESARA'という2019年の無料電子書籍)。