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世界の名歌をピアノ伴奏つきで39曲収録


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『独唱世界名歌撰集―標準版 (No.1)』

 

 世界各国の名歌のうち、日本でもよく知られた歌を39曲、ピアノ伴奏つきで収めた本である。

 歌詞は原語と日本語訳詞と、両方が載っている。各曲の由来や特徴などについての説明はない。

 本のサイズはA5判(148×210mm)で、古書店などで比較的見つけやすい手頃な歌集である。解説が附いたもっと本格的なものということなら、たとえば世界の民謡なら、音楽之友社の『世界民謡全集』(B5判)があるけれど、入手困難だろう。見つけたら即買う価値があるけれども。

 本書には、ゲーテの詩にシューベルトが作曲した「野薔薇」(Heidenröslein)のような作者がわかっている名曲も収められているが、その種のものはいくらでもクラシック歌集などで入手できる。むしろ、入手が難しいのは民謡、フォークソングの類である。原語のみでよいなら、洋書などで入手は可能だけれども、日本語の訳詞が附いたまとまった本はそれなりの意義がある。

 本書に収められた民謡にはスコットランドの「アニー・ローリー」(Annie Laurie)、「故郷の空」(Comin' thro' the Rye)〔原詩なし〕、アイルランドの「春の日 花と輝く」(Believe Me, If All Those Endearing)〔原詩なし〕、「ロンドンデリー・エア」(Londonderry Air)、「庭の千草」(The Last Rose of Summer)などのほかに、黒人霊歌の「わが悩み知り給う」(Nobody Knows de Trouble I've Seen)がある。

 

独唱世界名歌撰集―標準版 (No.1)

独唱世界名歌撰集―標準版 (No.1)