アルジェリア生まれの経済学者ジャック・アタリ(1943- )のインタビューを観た(NHK BS1, 20160127)。インタビューアは今村啓一(NHKヨーロッパ総局長)。インタビューは英語で行われた。
ヨーロッパへの難民流入問題について訊かれたアタリは、ヨーロッパは難民受入れは可能と、人口比率の点から話し、さらに人口移動は世界的な潮流であると語った。
ユーロの将来に自信を示したうえで、アタリはヨーロッパは通貨統合をもとに今後20年で政治的統合(連邦国家、a federal nation)に向かうと予測する。
現在の国際情勢は「無極化」と呼ばれるリーダー不在、超大国不在の時代。この混迷のゆくえについて、アタリは世界のリーダーにとっても個人にとっても〈他者の成功が自己の成功の条件である〉という興味深い理念をしめす。これをアタリは一言で「自己中心的な利他主義」(selfish altruism)と呼ぶ。
インタビューの詳細は2月27日午後10時から「BS1スペシャル ジャック・アタリが語る 混迷ヨーロッパはどうなるのか?」で放送される予定。