Van the Poet
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〔蔵出し記事 20050907〕
詩人 ヴァン・モリスン(Van Morrison)を高く評価する記事が Belfast Telegraph, 6 September 2005 に載った。書いたのはイーガン(Barry Egan)。イーガンは詩人ダーカン(Paul Durcan)の「私が教育担当大臣になったら、真っ先にやる仕事は、カリキュラムの筆頭に〔パトリック・〕カヴァナとモリスンとを持ってくることだ」という趣旨の言葉を引用する。ダーカンは、二人とも「ジャズメンで、ブルーズメンで、シャン・ノースだ」と賛辞を送る。明らかに、この文脈ではアイルランド音楽における最高のほめ言葉はシャン・ノース(sean-nós)だ。
しかし、決定的なほめ言葉にはなんと日本製品の名を引用している。「詩としてあるいは歌として書くどんなアイルランド詩人でも、カヴァナとモリスンほどのホンダの轟音を出すやつはいない」と。明らかに、ホンダ・バイクの爆音こそは、詩人としての雄叫びの最高のメタファなのだ。ケルアックがこの言葉を聞いたら喜ぶだろう。
The choice of song ['Raglan Road'] was fitting, Durcan wrote, because it brought together "the two finest poets in Ireland in my lifetime. No other Irish poets - writing either in verse or in music - have come within a Honda's roar of Kavanagh and Morrison."
ダーカンはどこからこんなインスピレーションを得たのか。1988年、ヴァンがカヴァナ作の<ラグラン・ロード> (Raglan Road) を歌うのを聴いて、ひらめいたのだ。
Here's Van singing Kavanagh's 'Raglan Road' with the Chieftains.