〔蔵出し記事 20050316〕
昔、ロック・ピアニストだった頃、大音響バンドにいたことがある。ニール・ヤング・バンドもかくやと思われるくらいの音圧に囲まれていた。
そのためかもしれないが、聴力検査では正常であるものの、耳鳴りに少し悩まされてきた。健康雑誌「壮快」(2005年)5月号附属の CD はそれに効く音が収められているというので、購入してみた。
初めて聴くサヌカイト(sanukite、讃岐岩)の澄んだ音には思わず引きこまれた。〈庭の千草〉(The Last Rose of Summer)をサヌカイトで聴くのはいいものだ。最初の30分くらいはその効果に完全に捉えられて、耳鳴りのことは忘れたような気がする。全8トラック中、臼杵(うすき)美智代さんによるサヌカイト演奏は4トラック。
同誌の篠原佳年医師の説明はこうだ。五感の中で最も情報量の多い器官は聴覚である。視覚ではない。ところが、現代人は聴覚に障害があるケースが多い。これは脳への刺激伝達に影響し、病気につながる。この聴覚の障害(「聴覚のゆがみ」)は矯正可能で、その方法として同医師が推奨するのが「魔法の音」なる高周波音を多く含む音を聞くことであるという。高周波音といっても耳に心地よい音を選ぶことが重要で、その観点から選んだ自然音やサヌカイト、風鈴などの音が附属 CD には収められている。水晶より硬い石サヌカイトは1300万年前の地球からの贈り物のようなもので、それ自体の来歴も興味深い。(以下の関連リンク参照)
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