入魂の書。シナについて考えることがなぜ日本人を元気にするのか
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シナについて考えることがなぜ日本人を元気にするのか。シナを置くことで対照的に日本人の忘れられた美徳を想い起し奮い立つからだろう。
なぜか。
二十一世紀のアジアは、中国が覇権を奪おうとする世紀である
ことにふつうの日本国民がすでに気づいているから(226ページ)。
やがてシナが飲み込もうとする
沖縄、琉球の文化を日本文化の一つとして守るのは、われわれ日本国民の義務である。・・・自分たちが死んだ後の〔百年後の〕国を考えましょう。(208ページ)
本書は確かに著者入魂の書ではあるけれど、肩に力が入っている本では決してない。あくまで、おだやかに、ひかえめに語る。
世の中を良くしたいと、いきむのではなく、なんらの結果を生まずともよい、ただただ、ほんの少しだけ、次の生命に手渡すものを造りたい。(230ページ)
著者の信念はつぎの言葉によく表れている。
人間は丸ごとで人間だ。(158ページ)
2008年の刊行ではあるけれども、著者の問題意識はなお有効であるし、いま読んでも得るところが多い。