シャン・ノース歌唱の起源2説(まとめ)
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それについて書いたことのまとめ。
フランス起源説とアトランティアン仮説。
歴史・言語・宗教・音楽の4つの面。
ムスリム銀貨。アイルランド黄金期(600-1100)の文化的産物。
JMI 誌での「シャン・ノース論争」。
「ケルト幻想」の解毒。「なめらかさ」と「ごつごつした感触」。
ここでいったんクィン説は終わり。次にオリーレの反論。
「非歴史」「起源」対「歴史」「権威」の問題意識の差。
フランス盤。Enya 対伝統歌唱。
類似性は必ずしも同根にあらず。
歌の旋律と装飾音とは一体か。
以上の論争は今も決着を見ていない。それぞれの立脚する立場が違うし、扱う問題がアイルランド文化の深みにどんどん降りてゆくからだ。
アイルランドとひと口に言っても、アイルランド各地の伝統・文化には今も驚くほどの多様性が見られる。それは商業ベースに載ったCD・DVDやマスメディアでは中々くみとれないほどの複雑さ・豊かさを湛えている。
問題が簡単でないからといって悲観するにはあたらない。むしろ、それだけの豊かな文化が今もアイルランドに残ることこそを寿ぐべきだ。