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地震とアイルランド


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 いま現在、ドニゴール県はグィードールでフランキー・ケネディ・ウィンター・スクールに参加中の敬愛する熊谷さんや Kaz さんのことを思い浮かべながら、また私自身も来年はアイルランドの海辺で過ごす時が多いだろうと思いながら、とり急ぎ現下の地震津波アイルランドについて思いついたことなど、少しメモします。
 地震津波には国境はない。地球規模で考えることが何よりも肝要。
 12月26日午前スマトラでM9の地震が発生、高さ10mにも及ぶ津波ベンガル湾内を数回往復した津波により周辺諸国で死者1万人超。日本の安政のM8.4大地震時には高さ8mの津波が発生し大阪湾にも2.5mの高さの波が襲ったという。
 平地でもRC造(鉄筋コンクリート)建てのビルの4階以上に避難すれば高さ10mの津波でも助かるので、そういうビルを見つけておく。
 スマトラの近辺ですぐに想起されるのは、近年地震が頻発しているパプアニューギニアのこと。1998年パプアニューギニア北西部サンダウン州で起きたM7.0の海底地震およびそれに伴う大津波のことは有名。だけど、2003年9月22日にもパプアニューギニアの奇しくも「ニューアイルランド」(New Ireland)州でM5.8の地震が発生している。
 南西太平洋のトンガからフィジーのあたりの火山島が位置する弧(arc)は世界の中でも最も活発な地震源らしい。そして、この弧の活動が地球の中心核を介してアイルランドにも響き、アイルランド東部に設置された地震計が敏感に反応するという。
 にわかには実感が湧かないのだが、地球レベルで考えるとそういうことらしい。そのような動きについてきちんと観察している機関 DIAS (Dublin Institute of Advanced Science、ダブリン高等研究所) の 地球物理学部門のページ から引用する。

The focusing effect of the Earth's core makes the Irish stations particularly sensitive in the Fiji-Tonga arc in the Pacific which is the most active source of deep earthquakes in the world.

 この文章でもまだ実感がわかぬ向きはぜひ次の図などご覧いただきたい(PDF ファイル)。
Teleseismic events observed in Ireland in September 2004
 これらの世界中の地震アイルランドでも観測されているということである。つまり、地球はつながっている。
 アイルランド気象台の こちら には、Valentia 地震学観測所(DIAS が設置)のことが出ている。
 現在の地球は地殻の変動期に入っているというような話はいろんな人から聞く。決して人事ではない、地球のどこにいても。
 アイルランド近辺で最近起こった地震というのは、1984年7月のウェールズ海岸近くでの M5.4 の地震だった。爾来20年というもの、アイルランドの近くでは地震は起きていない。しかし、先のことは分からぬ。
 アイルランドの海辺のゲールタハト(アイルランド語使用地域)で4階以上ある鉄筋コンクリートのビルなど、あまり見たこともない。来れば来た時のこと。天に仰ぎ委ねるしかない。
 時間が貴重であると実感したので、来年はアイルランド語詩歌に直接関係ある重要な話題が見つかった時のみに更新することにするかもしれません。