Tigh Mhíchíl

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100% と 99.9% との間 To forgive, divine


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 過つは人の常だが、時に百パーセントが必要になるケースもある。

 

目次

99.9% 良品で OK か 

 2006年1月21日に行われた大学入試センター試験の英語聞取り試験の再生機は、0.1% が故障した。これは OK か。千人に一人が故障機に当たるというのは、受験生の立場からするときつい。恐怖である。事前の会見では大学入試センターは 100% 大丈夫と豪語していた。が、ソニー製(ミツミの OEM)の機械でその数字はあり得ぬ。多くの人は嗤った。この問題の根本に、聴覚重視ではなく聴覚軽視が、聴覚に関する熟知より聴覚に関する無知がある。本当に聴覚を重視し熟知しているなら、あのようなことにはならない。視覚に頼る問題用紙については 100% を確保していることを想起せよ。

99.9995% 安全で OK か

  2006年1月31日のTV「ニュース23」に、英国の狂牛病事例が紹介されていた。ティーンエージャーの娘を狂牛病で失った両親の悲痛な訴えは、「狂牛病の牛の割合は 50万分の 1 だから大丈夫といわれていた。だが、私たちの娘はそれに当たった。日本人に伝えたい。100% 安全でなければ食べてはいけない」と。(英紙「ガーディアン」関連記事2004年6月27日付

95% 聞取れれば OK か

 数年前に来日した米国の女性音楽学者の講演後に、「どれくらい解った?」と訊かれ、「95%」と答えた。すると、意外や彼女の顔は曇った。「それは問題ね。100% にするよう、今度からもっとレベルを落とす」と。聞くことに関しては、全部解らなくとも、大体の骨子が解ればよいと、よく言われる。しかし、それでは駄目な場合もある。話し手が内容をぎりぎりに絞込み、最低限、話したことに関しては全部を理解してもらわねば始まらないと考えている場合、聞き手は 100% 聞取ることがまず前提になる。学問の厳しさを思った。だけど、学問でなくても、契約交渉の場面など、100% が最低線となるケースはいくらもある。多くの場合、さらに、暗黙の了解や暗黙知(記述不能な知識)がそれ以上に要求される。場合によっては、暗黙知は 100% の十倍にも達する。

 結果として人が百パーセントが達成できないとしても、神は赦す。しかし、百パーセントを達成するために最大限の努力が求められることはある。相手が百パーセントを要求している場合である。そこまでやって初めて、「天よ照覧あれ」となる。

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