Tigh Mhíchíl

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こどもの真実の世界


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 管訳『星の王子さま』あとがきをもう少し長く引用する。

こどもはおとなの現実世界とはちがう 、真実の世界に住んでいる 。社会生活が強いるばかげた型とは離れた場所にいて 、大切なものを見抜く力をもち 、ひたむきにそれに向かってゆく 。すべてが奪われた危機的な状況で 、砂漠の中の孤独というゼロ地点に置かれたとき 、 「ぼく 」を支えることになったのは 、いわばそんな 「こども時代そのもの 」がもつ強さ 、その強さの思い出 、その強さをふたたび取り戻そうとする決意でした 。星の輝きや水にも似たその強さ 、ただし同時に小さくてもろく 、いつ失われてもおかしくないはかなさをもった強さを体現するのが 、砂漠で出会った謎の男の子だったわけです 。


 管さんはこう感じ取って翻訳したのです。いつまでも忘れたくない。

 つまり、こういう強さのことを。「星の輝きや水にも似たその強さ」なんて、そうしないと、忘れてしまうだろう。