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被災地でなぜ沢山の怪談が


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 〈被災地でなぜ沢山の怪談が?〉とは、禁断のホラーミステリー 怪異TV 第3話「怪談少年A」でレポーターの山中崇が語った言葉だ(BSプレミアム、8月20日放送)。

 仙台市の出版社「荒蝦夷」(あらえみし)の代表者・土方正志が編集した本『みちのく怪談コンテスト傑作選2011』には、東日本大震災被災した人たちのふしぎな体験を基にした怪談が数多く掲載されている(全部で119の怪異譚)。

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 被災者がそういう体験をする件数がなぜ多いのかという問いに対し、土方はこう答える。

自分は何を体験したのか、何が悲しいんだろうということを、一度相対化して物語るプロセスがそこにある。それが幻であってもいいし、勘違いでもいい。それでいいと思う。ガタって音がして「お父さんが来てくれた」って、「来てくれているんだ」「見守ってくれているんだ」「一緒にいてくれているんだ」と思って、気持ちが落着いたり救われたりすれば、そういういう働きを持つ物語。それだけでいい。

 土方が紹介した被災者、庄子隆弘は最近奇妙な体験をしたという。井戸のあった場所(荒浜地区)で、人が誤って落ちないように載せてあった石の位置が、来るたびに移動していたと。その体験について、石を動かしたのは亡くなった近所の人たちに違いない、と思うことで、大切な人たちとのつながりを確かめることがようやくできたという。

 そのことについて庄子はこう語る。

意味をつけたいというか、石が動いていることは、寂しい何かがあって、そこに人を引き寄せたいという思いがあるから起きていると思いたい。怪談で描かれていることも、何かを理解したい、人を理解したいという欲求、そういう根底に流れている気持ちを表している。

 それに対し、山中はこうコメントする。

ある物事が起きたとして、自分がいて、それをつなげる役割を果たしているんじゃないかって、お話うかがって(思う)。

 

 荒浜にはほかにもふしぎな話がある。早朝、漁に出ようと車を走らせていた。道路に大勢の人たちが歩いていたので、よけながら運転したところ、警察官に呼び止められた。警察官は「道にはだれもいない」と言った。

 この話の後の山中のコメント。〈語ることで救われる。ぼくは怪談の奥深さにふれた気がした。〉

 

 以下、関連情報(庄子隆弘さんのツィートを参考にしました)。

 

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