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英語史の精髄を1冊に――絶版にした岩波に喝


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島村盛助、土居光知、田中菊雄『岩波英和辞典』岩波書店、1958)

 

 辞書はふつう新しいものほどよい。この辞書は例外。

 1958年に新版が刊行され、恐らく20世紀末に絶版になりいまや稀覯本で数万円。1979年頃の革装版は2千円。

 一言で云えばOEDが1冊に凝縮された辞書である。それだけ云えば判る人には判る。とてつもない本である。

 OEDは世界最大最高の辞書で、英語に関しこれほどの辞書はかつてなかったし、今後も現れないだろう。コンパクトな電子辞書にはまだ入らないがCD-ROM版はある。

 日本のアマゾンである翻訳者がレビューしている。各種英和辞典や英中辞典、日本語シソーラスなどを使っても、この辞書がなければもとの語義が判らないと、書かしめるほどの辞書である。「日本のOEDをなぜ絶版にしてしまったのか 理解できない」とあるが全く同感。

 英語が誕生して以来の歴史をふまえて考えたいすべての人々の必読書はOEDであるが、それを1冊で日本語で読めるようにした苦労はいかばかりかと想像する。その尊い仕事を無にしないためにも、岩波書店は復刊してくれるよう切望する。

 

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