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Kindleでは読めないkoboの名作5選


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 この逆をやっても話題にもならないだろう。「koboでは読めないKindleの名作」とか。

 koboでしか読めない電子書籍は以前からあった。だけど、それだけの理由で話題になることも、あまりなかった気がする。

 Kindleで出てない本というと、概して地味な本が多い。けれども、koboを持っている喜びがしみじみ味わえるのはその種の電子書籍の場合だ。

 能書きはともかく、挙げてみます。紙の本ではなく、電子書籍として、Kindle では手に入らず kobo で手に入る本。なるべく安価な本を挙げます。

池澤夏樹『スティル・ライフ』(impala e-books/ボイジャー

 池澤夏樹芥川賞を受賞した作品(1987)だ。300円。
 これほどの傑作が Kindle で読めないとは驚くけれど、池澤夏樹の作品はすべてそうかもしれない。 それを言うなら、有川浩の作品もKindleでは読めずkoboで読める。

 

実吉捷郎訳『トーマス・マン短篇集』(古典教養文庫

 これも Kindle で読めないことが驚き。青空文庫のものをベースに、語句を現代風に改めたりしてある。全部で6編。わずか100円。

 紙の本だと同じ訳者による、初期短編17編を収めた『トオマス・マン短篇集』(岩波文庫)が出ている。

 

Jennifer Heath, On the Edge of Dream: The Women of Celtic Myth and Legend (Smashwords Edition)

 これも Kindle で読めない。ケルトの神話伝説における女性について論じた本だ。

 キリスト教以前、また初期キリスト教時代のケルトの説話から15を選び、そこで活躍する女性に焦点を当てる。240円。(紙の本はアマゾンで1,272円。)

 

亀井秀雄太宰治津軽テクストの無意識(1)』(オピニオン・ランチャー叢書)

『感性の変革』で著名な文学研究者、亀井秀雄の本はまったく Kindle で読めない。kobo では今のところ4冊出ている。すべて固定レイアウトePubで、リフローでないから、どちらかと言えばタブレットなどで読むほうが向いている。正直、レイアウトは読みやすくはない。大きなタブレットを縦置きにしてやっと読める。1行が長すぎるので、これ以外の読み方がほぼない。もし、再版されることがあれば、やはりリフロー形式(文字の大きさが可変)でお願いしたい。

 本書は、心温まる回想記として読まれてきた「津軽」について、太宰が実際には「再会したタケとほとんど一言も言葉を交わしていない」ということを指摘し、そこから〈創作〉としての「津軽を論じたもの。内容自体は興味深い。300円。

太宰治の津軽

太宰治の津軽
著者:亀井 秀雄
価格:300円
楽天ブックスで詳細を見る

 

池澤夏樹『マシアス・ギリの失脚』(impala e-books/ボイジャー

 最後にもう一度、池澤夏樹谷崎賞を受賞したこの傑作長編を挙げておきたい。

 池澤ファンが第一に推すであろうこの作品が Kindle では読めず、kobo で読めるというのは、ひそかに誇りにしていいのではないか。690円。

 

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