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Tigh Mhíchíl

詩 音楽 アイルランド

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festology (festilogy, félire)


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'festology' の語について

 ディロン(Myles Dillon)の本を読んでいて 'festology' の語に出くわす。ふつうに調べても中々わからない。

 完全にわかったわけではないが、一応どの系統の語かはわかった。

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Saltair na Rann

 10世紀のアイルランドの詩に Saltair na Rann がある。これをディロンは叙事詩的資質(epic stature)をそなえた詩とする。旧約聖書物語とキリストの生涯を詩で語る作品。著者は不詳。これをどう分類すべきかについてこう論じる(Early Irish Literature, p. 150)。

it is rather to be classed with the verse histories and festologies than with the imaginative work of poets.

OED

 この 'festology' はふつう 'festilogy' と綴る。中期アイルランド語の 'félire' の訳語と OED は記す。現代アイルランド語の 'féilire' (暦、祝日表)にあたる。

 OED の定義は 'A treatise on ecclesiastical festivals' である。

 OED の用例中に '1867 tr. De Montalembert's Monks of West III. 293 Under the name of sanctilogy or festilogy . . this circle of biographies was the spiritual reading of the monks.' の例がある。この例からすると、sanctilogy (sanctology) 「聖人伝」「聖人列伝」「聖人一覧」と同義だ。

DIL

 'félire' は DIL によれば、'a calendar, almanac' の意で、特に 'a calendar of religious festivals, a martyrology' をさす。つまり、宗教的祝祭日の暦や「殉教録」のことなのだ。

結論

 以上をふまえると、上記のディロンの議論は、Saltair na Rann を想像力を駆使した詩的作品でなく、歴史や聖人伝を詩で語ったものと分類すべし、との主旨。

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