kobo glo HDは片手で持ちやすい
[スポンサーリンク]
すでに kobo glo HD のレビューがあちこちに出ている。性能やスペックについては簡単に見つかるので詳細はそちらにゆずる。一つだけ挙げるなら、山口真弘さんのレビュー(PC Watch)には多くのユーザが知りたいことが簡潔にまとまっているので参考になる。
電子書籍リーダーで重視する点
ここではごく個人的な観点から感想を書く。ぼくが電子書籍リーダーで重視するのは、現時点では次の点だ。
- 持ちやすさ
- 重量
- 解像度
- 文字の見やすさ
参考までにこれまでのkobo歴は、kobo Touch, kobo glo, kobo Arc 7HD (Android タブレット)と続き、これが4台目。どれも、それなりに特徴があり、よかった。
kobo glo HD の満足度
今回、入手した kobo glo HD は、上記の4点すべてを満たす。使い始めてほぼ一ヶ月になるけれど、満足度は非常に大きい。ぼくは日頃は Kindle Voyage も使っているが、画面の品位や落着きという高級感にかかわる点を除けば、kobo glo HD も Kindle Voyage に遜色なく、しかも価格がほぼ半額(12,800円)というのは大きなメリットだ。具体的には、こうなる。
- 持ちやすさ:専用スリープカバーと抜群の相性で、しっとり手になじむ
- 重量:180g (Kindle Voyage と同じ)
- 解像度:300ppi (Kindle Voyage と同じ)
- 文字の見やすさ:文字サイズの可変段階が多く調整しやすい(Kindle Voyage に優る)
Pocket 連携、外した
なお、Pocket 連携機能というのがある。Pocket はかつての Read It Later で、あとで読みたい記事をまとめて保管してくれるアプリケーション。種々のプラットフォームで使え、便利なものだ。kobo glo の時から Pocket 連携ができるようになったため、入れてみたが、これは今回やめた。
なぜか。ぼくは Pocket のヘビーユーザなので、記事の読込みに時間がかかる。それは、肝心の電子書籍の同期時間に影響を与えるくらいだ。Pocket の内容は他のプラットフォームでも簡単に読めるので、わざわざ kobo を使うまでもあるまいと頭を切替えて、今回からは Pocket 連携を外した。
大正解だった。すっきり使える。
液晶保護フィルム
kobo glo HD 発売当時(2015年7月)、まだ専用の液晶保護フィルムはあまりなかった。そこで、ディスプレイ・サイズが同じだからいけるだろうと踏んで kobo glo 用の非光沢タイプのを入手した。これが予想外にいい製品で、kobo glo HD にもぴったりだった(PDA工房製、980円)。
一番よかったのは、説明書の文章が実に安心感を与えるものだったことだ。
きれいに貼るためには位置をしっかり合わせることが最も重要です。ホコリや気泡、汚れは後からでも取り除くことができます。いったん貼り始めたら、ホコリ等は気にせず、まずは正しい位置に貼ることを最優先にしてください。
この言葉を信じて、その通りにやったら、きれいに貼れた。「気泡ゼロ」などを謳う製品が多いなかで、この説明は新鮮だった。そして、理にかなっている。
タッチパネル(の謎)
kobo glo HD のタッチパネル(タッチスクリーン)について公式ページに記載がない。そこには「6 インチの Carta E Ink HD タッチスクリーン」と書いてあるだけだ。どういう方式のタッチなのか。
2015年4月20日付の「Kobo Aura H2OとKobo Glo HDの核心的な違いとは」(ITmedia)という記事に「静電容量方式を採用するKobo Glo HD」という記述がある。原文の2015年4月11日付 'Kobo H2O vs Kobo Glo HD – Full Comparison' (Good e-Reader) でも 'This device [Kobo Glo HD] has capacitive touch' と書かれている。
どうやら、ここまでしか情報を追っかけていなかった人はいまだに静電容量方式と思っているかもしれない。
ところが、同じ筆者(Michael Kozlowski)による2015年4月21日付の記事 'What is the Best e-reader? Amazon Kindle Voyage or Kobo Glo HD?' には次のように書いてある。
The Glo uses infrared touchscreen technology from Neonode. This is quite different from the Kindle Voyage which uses a capacitive touchscreen display.
つまり、静電容量方式なのは Kindle Voyage であって、kobo glo HD は赤外線方式なのだ。
このことは kobo glo HD を分解して赤外線方式のコントローラ・チップを発見した記事とも合致する。
タッチの感触
だから、kobo glo HD と Kindle Voayge ではタッチの感触が違うのだ。これでやっと納得した。
ハイライトをする時に両者は明確に違う。感触や反応だけでいうと Voyage の方がいい。指で触れれば思った通りにハイライトされてゆく。
ただし、範囲指定の精密さが Voyage (というかすべての Kindle)にはない。句読点を含むところまで必ず範囲指定されてしまう。それに対し、kobo だと句読点を含まない範囲指定が容易にできる。
いま「容易に」と書いたが、実は指ではそれほど容易でもない。句読点を含まない範囲指定は確かにできるのだが、指の動きに対する反応がもうひとつなので、指では正直言ってしんどい。で、ぼくはタッチペンを使っている。いま使っているのは、プリンストン スマートフォン&タブレットPC用タッチペンnano ブラック PSA-TP5Bというもので、試行錯誤のすえ、これが kobo には合うことがわかった。これを使えばハイライトの範囲指定は楽にできる。
しかも、これは大きいことだが、ページをまたがる範囲指定ができるようになった。いつ頃からできていたのか。Kindle では昔からできた。