Elaine Cormican: Cluain Amhrán (2014)
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先週ダブリンのクラダ・レコードで手に入れたCDを紹介。
Líadan というグループのメンバーでもある Elaine Cormican がソロ CD を出した。2014年7月のこと。
ダブリンに伝統音楽資料館(ITMA)というところがある。アイルランド伝統音楽に関する音声資料、文献等を収集している機関で、貴重な資料がそろっている。ダブリンに行く機会があればほぼ必ず訪れるのだが、今回、そこの新譜コーナにこの CD が置いてあった。
たまたま、通りかかったクラダで訊いてみたらあったので、これ幸いと買ってきた。一聴しての印象は素朴な歌声で芯があり、やや硬質な感じを受けた。
だけど、じっくり聴いているうちに、その端正で丁寧な唄い方のなかに秘めたやわらかさに気づき、愛聴盤になりそうな予感がした。
伴奏が控えめなのもよい。無伴奏歌はない。収録曲はずいぶん古めかしいものから、最近の歌い手がよく唄うレパートリまで幅広い。中でも子守唄の 'Suantraí Seoithín Seó' はこの歌のベスト録音のひとつではないかと感じられる。雰囲気がすばらしい。
英語で唄う 'The Shores of Lough Bran' も名唱。チェロとヴィオラとフィドルの伴奏がこの歌にぴったりだ。
アイルランド伝統音楽の上質な女性ヴォーカルを求めているひとは一聴の価値がある。