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シータ波 <コメント> <追記>アイルランド語の学習法


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記憶力を左右する脳の海馬の神経細胞は、勉強している時などに現れるシータ波と呼ばれる脳波の刺激で増えることを久恒辰博・東京大助教授(脳科学)らの研究チームがマウスを使った実験で突き止めた。頭を使うほど学習能力が高まるメカニズムの一端を解明する成果で、人為的に神経細胞を増やせれば、衰えた記憶力の回復やうつ病の治療につながる可能性がある。〔9月〕15日付の米科学誌ニューロンに発表した。〔中略〕脳に入った情報は、海馬を経ることで記憶される。学習などで海馬の活動が活発になると、神経細胞が増えることは知られていたが、その仕組みは分かっていなかった。
シータ波は物を記憶しようとしたり、学習に集中しているときに特徴的に現れる。〔中略〕シータ波が海馬の特定の神経細胞を刺激し、その信号が「神経細胞のもと」になる幹細胞に伝わると、神経細胞に変わることも分かった。久恒助教授は「海馬の神経細胞の新生を増やせば、記憶力を高めることができるかもしれない。うつ病患者は海馬の神経細胞の新生が少なくなっていることが知られており、新たな治療の突破口になる」と話している。(毎日新聞 2005年9月15日)

もうひとつ引用。

「学習する時に出るシータ波が海馬で発生すると神経細胞であるニューロンが活発に作られることがわかりました」と解説するのは、東京大学大学院新領域創成科学研究科の久恒辰博助教授。「シータ波は周波数4〜8ヘルツで海馬の中を駆け巡り、ニューロンの中で電気を起こして興奮させます。そうすると、神経伝達物質であるガンマアミノ酪酸(GABA)が出てきて、ニューロン前駆細胞(未分化の細胞)を刺激し、新しいニューロンを生み出すのです。」ニューロンが増えると、海馬の神経回路が複雑となり記憶力をアップさせる。「人間の場合は、まったく新しい知識を取り込むような時にシータ波が多く発生します。」同じ学習でも、単純なものを繰り返して覚える大人のドリルなどは、シータ波は期待できないという。「初対面の人と出会ったり、新しい譜面をピアノでひいたり、旅行などをして初めての景色を見るだけでも、シータ波が出ます」それに興味があれば、シータ波は長く続くという。(週刊新潮 2005年9月29日)

アイルランド語の学習などはうってつけと思うが、いかが。


<追記> 上記の「アイルランド語の学習」というキーワードで来られた方へ。アイルランド語の学習法は初級中級上級その他の要素によって変わります。その他の要素としては、読めるようになることが目的か、口語アイルランド語の習得が目的か等々、さらに、どの地方の方言に関心があるかなどがあります。また、アイルランドで学ぶ場合でも、教えている場所によってずいぶんレベルや内容が違います。アイルランドではコースは基本的にアイルランド人向けか外国人向けかで内容が違います。どちらも受入れるようなコースもあります。自習教材の場合でも同様です。ただ、上級レベルになれば、アイルランド人向けの教材(アイルランド語のみ使用)を外国人が使用することも可能だし、有用です。以上のようなさまざまな要素の順列組合せで学習方法が決まるでしょう。何か具体的な疑問があれば掲示板に書いてみてください。