Tigh Mhíchíl

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マラキという名について


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最近、次期教皇への興味にからんで、聖マラキの予言の話がよく出てくる。多くの人がこの名前を別の名前と誤解しているようなので、簡単に書いておく。
歴代の教皇について予言したといわれている聖マラキ(Malachy)のほうはアイルランドの人であり、名前はアイルランド語で解ける。それについては、Tigh Mhichil (4月5日付)で書いたので省略。結論だけ書けば「聖シャハナルの信奉者」の意。
それに対し、いわゆる旧約聖書の「マラキ書」を書いたとされる預言者マラキ(Malachi)はヘブライの人であるが、彼の人となりについては詳しいことは分かっていない。名前すら正確かどうか分からない。こういう固有名詞かもしれないが、ある研究者はこれをヘブライ語で解こうとする。語尾の「i」に着目して「私の使い」「私の天使」の意とする解釈がある(後者はこの書の文脈からは考えにくい)。その意味だとすると、これは人名というより、そういう役目を帯びた人を表す象徴的な名あるいは称号と考えられる。他に、「ヤー(ウェ)はわが使い」「ヤー(ウェ)は天使」の意の Malachiah を約めたものという解釈などがある。この Malachi という名は旧約聖書中でこの「マラキ書」の第1章第1節に一度出てくるだけなので、他の聖句との比較や類推の材料が限られている。いずれにしても、このヘブライ人名は、教皇について予言したといわれるアイルランド聖マラキとは関係がない。

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