Tigh Mhíchíl

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キャスターは去りゆくのみ


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このところ、人気キャスターが次々に辞めてゆく。と思っていたら、ピーター・ジェニングズ(ABC)まで肺がんで活躍の場面が減るらしい。角 淳一(毎日)は定年退職。先ごろはダン・ラザーCBS)が降板した。
ぼくはTVはあまり見ないほうだと思うが、かつてはデーヴィッド・ブリンクリー(ABC)やロバート・マクニール(PBS)の番組は機会があれば必ず見ていた。が、今は見たい番組があまりTVでやっていない。それに代わるものとして、インターネット上で提供されている放送局の番組をよく見るようになった。メディア産業の花形で最先端の仕事のように見えるTVであっても、やはり基本は人間である。人間に魅力があればつまらないニューズでも興味が出てくる。自らを抑えて冷静に伝えるその姿勢自体に感動するのだ。それにその言葉。OED が愛読書であったというブリンクリーの言葉の一つ一つはいぶし銀の光を放っていた。
ぼくは英語はアイルランド語に比べて表現力がそれほど豊かだとは最近思わないが、それでも、ブリンクリーくらいの英語を話してくれれば、やはり言葉として魅力がある。ああいう寸鉄人を刺すといったタイプのキャスターが最近はとんと少なくなった。逆に一つ一つの語がふやけていて締りがないこと夥しい。