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ローマ教皇とアイルランド


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アイルランド政府のコークで予定されていた閣議が、ローマ教皇の逝去のためキャンセルされた。(写真右:ダブリンの教皇十字に捧げられた花を見守るカトリック信徒 - Reuters)
健康が許せば、今年、教皇アイルランドを再訪する予定であったという。米国には確か七度も訪問されているが、アイルランドには1979年に一度訪問したきりである。アイルランドの人は一日三秋の思いで待ち焦がれていたに違いない。
このことは理解しにくいけれども、今にして思えば教皇は個人の思いよりも世界平和のほうを優先されていたのであろうと思う。米国は四人に一人はカトリックであるけれど、主流派とはいえない。その米国は、或る意味では、見ちゃいられないような危険因子をはらむ。喩えて言えば、子供に持たせるにはあまりに危険なおもちゃを振回している子供のようなところがある。具体的には、人類を何度でも絶滅させられるほどの破壊兵器を有する国である。一歩間違えば大変危険である。この潜在的危険に対し、人類の平安のために何としても足を運ばねばならないとの思いに駆られたのであろうと想像する。
そのための各宗教の和解への努力であったとぼくは思う。そのために、霊的な道筋の上で必要な手は殆ど打ってこられたのではないか。あとはそれを受止める人の自覚にかかっている。

(photo credit: Catholics look at floral tributes in memory of Pope John Paul II in the shadows of Papal Cross in Dublin April 3, 2005. The world mourned the late Pope John Paul II on Sunday and thousands of grieving pilgrims converged on Rome to pay homage to the Pole who helped topple Communism in Europe but left a divided Roman Catholic Church. [03 Apr 2005 REUTERS/Darren Staples])