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一味違う電子辞書


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 セイコーインスツルSII)の電子辞書 SR-K6000(12月15日発売)は一味違う。海外でのケガや病気の際に役立つ「医療系会話」が収録されている点だ。英語、中国語、韓国語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語の8ヵ国語に対応している。病気等に関する語彙は相当の語学の達人でもとっさには浮かばないことがある。だから、この機能は非常に助かるだろう。
 その「Dr. PASSPORT」(マイス)は収録数こそ病名・体質に関する約78語、294 例と、それほど多くないように見えるが、これだけでも医師に伝えられればかなり違うだろう。例えば、SII のウェブサイト に挙げられている例では、「おなかがちくちく刺すように痛みます」という文例がある。それまでに経験していればいいが、海外旅行で初めてこの状態になったりした場合は、やや不安だ。この「Dr. PASSPORT」は 'I have a pricking pain in the stomach.' (英語)を始め、8ヵ国語の表現を表示するので、画面を医師に見せればよい。
 時間に余裕がない旅人の場合などは特に、こうやって自分の症状を適確に伝達できれば、その後の治療が適正なものになり、よい方向に向かうだろう。何より、精神的に安心感が違う。精神的に安定すれば、身体にもよい影響を与えるはずである。その点ではコミュニケーションの問題はこういう局面ではきわめて重大だ。
 夕刊フジ BLOG に SR-K6000 の記事が出ている。デーブ・スペクターさんはふだんは同社の SR-T6700 を愛用しているらしいが、私も SR-T6700 は時々使っている。
 SII 社の電子辞書は CASIO の同クラスの電子辞書に比べてキーボードが押しやすい感じがする。例えば、CASIO の XD-R9000 を使っているときは、「Q」を押すつもりで直近の電源ボタンに触れてしまい、また一からやり直すことが多かった。SII の SR-T6700 は配列自体は「Q」と電源ボタンとはもっと接近しているのだが、なぜか押し間違いが殆どない。人間工学的に考え抜かれているのだろう。一つ一つのキーも少し大きくて、しっかりと押せる。
 SR-K6000 は写真でみる限りは、SR-T6700 と同等のキーボードなので、押し心地はいいだろう。「医療系会話」を収録した電子辞書は初らしいが、そのほかの収録辞典類を見てみると、英語や国語の一般的な辞書以外では、健康系の 『家庭の医学』や『血液サラサラ健康事典』 や『家庭の健康べんり手帳』 が入っているし、物の数え方の『数え方の辞典』が入っているのが目を引く。そのほか、『全訳読解古語辞典(第二版)』や『岩波ことわざ辞典』、『岩波四字熟語辞典』、『世界史小辞典』等々、面白い辞典がいろいろ入っているので、居間に一つあれば便利だろう。海外旅行系の会話集もいろいろ入っているが、『世界の料理メニュー(米・英・西・独・仏・伊編)』は便利じゃないか。メニューを見るのは楽しみだが、何度も同じ店に行けない旅行者としては、自分の好みのメニューを探す手助けがあるのはありがたいだろう。
 全体としては、やや総花的にすぎるかもしれない。英語関連で、せめて『リーダーズ英和』と『リーダーズ・プラス』と COBUILDCOD が入ってれば、これを主力電子辞書にしてもいいと思わせるだけの内容なのだが。
 出るかどうか分からないが、私が電子辞書を使い始めて以来、ずっと待っている理想の辞書は OED を搭載した電子辞書である。加えて、NODE があれば他には殆ど何も要らないのだが、まあそういう辞書は出ないだろう。
 もっと出そうにないのが、アイルランド語の辞書を搭載した電子辞書である。これは私の知る限りではアイルランドでも出ていない。FGB と FS と DIN と EID とがあれば、まあ困らないのだが。

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