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ノーマン・シーフ、語る


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 写真家ノーマン・シーフ(Norman Seeff)へのインタヴューが産経新聞に出ていた。彼の代表作であるジャケット写真(下)を添えて。印象に残ったので、メモしておく(太字は私)。

Ray Charles の 《Genius Loves Company》 の写真について)撮影は1985年なのですが、彼に、幼年期のころの思い出からステージでの自らの(音楽性の)変化について語ってもらいました。印象に残っている答えは「もし君が歌手で、心の内をちゃんと歌にできるなら、それで十分さ」というものでした。
 彼との仕事で分かったことは、他人から何かを得るためにモノを作る人が多いなか、彼は、自分自身の何かを他人に与えるため、モノ(楽曲)を作っていたのだということでした。だから彼の音楽はとても自然で自発的なのですね。(”音楽”を撮る、産経新聞、11月2日付朝刊)

 また、永遠に古びない映像について。

私は(過去の撮影作業で得た)永遠に感じられるであろう驚異的な情報を記録したかったのです。なぜなら、人々が語った真実は老化しないし、あなたが見る映画の製作時期が一九五〇年だろうが六〇年だろうが二〇〇〇年だろうが、あなたが見る映画の一シーンは、目の前のいまの現実として存在するわけでしょう。(同、11月3日付)

 ロックにしか興味がなかった息子をジャズ・キャンプに連れて行ったあと、父の CD 棚からジャズの CD を抜き取り、ジョン・コルトレーンキャノンボール・アダレイといった有名なジャズ演奏家について父にいろいろと尋ねたという出来事を受けて。

息子のこうした行動で分かったことは、古典的で確かな芸術様式というものは、時代の流れに翻弄されたりしないということです。(同、11月4日付)

 レイ・チャールズティナ・ターナーらの撮影シーンを収めてきたドキュメンタリー「ザ・セッションズ・プロジェクト」の今後の展開について。

これまでの約二十八年間に、数百人以上のミュージシャンや著名人を撮影しました。これらの素材をもとに、五十種類から百種類の DVD を発売できればと考えています。これまで私は自分が撮影した写真は決して売らず、市場にも流通させないように努めてきました。DVD、テレビ番組での映像、本など、すべてをこのプロジェクトで一度に使うつもりだからです。(同、11月5日付)



(ジャケット写真 上:Ray Charles、下:Rickie Lee Jones*1



 

*1:うーん。改めて見るとやっぱりいいなあ。写真そのものから音楽家の人間性が立ちのぼるように感じられる。医師をやめて音楽写真家に転じたノーマン。正解だったかも。

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