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Ichiro the Throwback (4)


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 Baseball Crank の2001年5月2日の記事 Ichiro the Throwback の抜書きの続きです(太字は私)。

 1870年代のプロ野球では「九球」で一塁に歩くという規定でした。この「九球」は非常に稀な現象であったために、打率計算には含めなかったと言われています。

 それから、当時、長打も稀であったということです。その理由を述べたのが次の部分です。

Extra base hits were also rare, for less obvious reasons - it's hard to pull the ball at 50 feet, and few hitters stood taller than 5 foot 6 - but mostly because of the stress placed on putting the ball in play. The reason why is directly connected to the absence of gloves: in each of the NL's first five seasons, there were more unearned runs than earned runs scored, and it wasn’t until 1906 that the average number of unearned runs dropped below 1 per game. Given the ease of making contact (when you knew where the pitch would be) and the payoff in errors as well as singles from putting the ball in play, it was a sensible strategy to pick a team on the basis of who was best at just making solid contact on a regular basis. A strikeout was a lost opportunity to induce an error. As Keeler said, "hit 'em where they ain't;" but also hit 'em where they are and hope they drop the ball.

 この文章はおそらく真面目な意図で書かれたものでしょうが、思わず笑ってしまいます。

 当時の打者の身長はまず5フィート6インチ(約168cm)を超えず、50フィートの近さから投球されては、ボールを引っ張れなかったこと。だけど、何より、ボールをインプレイにせねばならないというストレスが大きかったこと。

 最初の五シーズンは非自責点のほうが自責点より多かったこと。つまり、平たく言うと、エラーがらみの得点のほうが打点などより多かったということでしょう。

 そこでチーム編成の要点は、しっかりボールに当てる率の高い選手を集めることであったこと。ストライクアウトはエラーを誘発する機会を失うことを意味したこと。

 傑作なのは、206安打記録保持者の Wee Willie Keeler の言葉です。「野手のいないところに打て」。もし、野手のいるところに打ったならば、落とすのを期待せよと。

 つまり、ともかく、ボールに当てなければ話にならなかったんですね。しかも、当てれば、守備はグラヴを持ってないので落とす可能性が高い。だから、うまく当てる選手が重宝された訳です。空振りするやつなんか、お呼びじゃない。ふーむ。だんだん、イチローが「先祖返り」(throwback)だとされる理由が見えてきました。(つづく)

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