Tigh Mhíchíl

詩 音楽 アイルランド

記事一覧

Quinn 説への O Laoire の反論(3)


[スポンサーリンク]

 クィン(Bob Quinn)が攻撃したオ・リーレ(Lillis Ó Laoire)の議論を振返っている。アイルランドの雑誌 JMI の2003年1/2月号に掲載された議論の続き。

 コナマラのシャン・ノース歌唱が北アフリカタタールと類似しているというクィンの主張に対して、オ・リーレはこう述べる(太字は私)。

Affinities of approach between various kinds of non-western singing and Irish traditional singing, while they may exist, are no proof of common origin, but this suggestion continues to be advanced, as if it somehow bestows some ineffable quality of superiority on the tradition.

 つまり、似ているからといって、両者に 共通の起源があるという証拠にはならない ということである。つまり、類似性(affinity)は必ずしも同根(cognation)にあらずということ。

 それよりも、むしろつぎに言っていることのほうが重要である。アイルランド伝統歌唱と非西欧の歌唱とが類似していること(あるいは同起源であること)が、アイルランドの歌唱伝統に神聖なる優越性を付与することになってゆくという指摘である。

 このあたりの議論はやや分かりにくいかもしれない。起源が価値と関係あるというのが理論的前提になっている。(つづく)

広告を非表示にする