Cathal McConnell & Len Graham
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きょうはアイルランド伝統音楽のライヴ盤でベストの一枚。
Cathal McConnell & Len Graham: For the Sake of Old Decency
(Sage Arts SA22012, 1993)
1992年9月米国ペンシルヴェニア州ピッツバーグでのコンサートの録音。アイルランド伝統音楽の巨人、カハル・マッコネルとレン・グレアムの二人による名人芸をたっぷり堪能できる。歌と演奏の両面でこれほど質の高いライヴ録音は珍しい。
カハルは時々 The Boys of the Lough の一員として米国を訪れているが、レンも訪米して時々一緒にやっていたようだ。カハルはフルート、ホィッスル、歌を担当し、レンは歌とバウロン。一緒に歌うこともあれば、片方がソロで歌い、他方が控えめにバッキングをつけることもある。
どの曲もすばらしいが、中でもカハルが自分の曽祖父から引継いだ百年前のフルートのことを紹介し、それで吹くトラック10 <The Royal Blackbird > はうなるしかない見事な深みのある音色。フルーティストなら生で一度でいいからこの楽器を聴いてみたいと思うだろう。カハルの演奏に続けて、それの歌をレンがうたう。これほど贅沢な組合せはない。
同じようなことはトラック3 <Sean O'Duibhir a'Ghleanna>にも言え、カハルの演奏とレンの歌の両方が楽しめる。レンの歌はすべて英語だけど。