CD
Donna Long, Handprints (Own Label, 2003) 米国のアイリッシュ・ピアニスト、ドナ・ロング のソロ第1作。
Big Daddy 'O', Deranged Covers (Rabadash, 2004) 米国のシンガー、ギタリスト、ビッグ・ダディー・オー (Owen Tufts) の2004年のアルバム。 こんな自由な音楽は久しぶりに聞いた。Flying Machine 時代のジェイムズ・テイラーを想いだす。フォークとブル…
Goodbye, Babylon (Dust-to-Digital, 2003) 米国 のゴスペル音楽の"バイブル"とも言えるアルバム。 ゴスペル音楽の初期の録音を集大成し、本物の綿花とともにシーダー製の木箱に収めた Goodbye, Babylon はジョージア州アトランタの Dust-to-Digital が2003…
Oliver Knight, Mysterious Day (Topic, 2001) オリヴァー・ナイトのソロ第1作。 うーん、こんなアルバムを作るとは。近年の傑出した英国のアルバムの音質を支えるエンジニアとしての仕事ぶりから、音に対して非常に鋭い感覚を持っていることは分っていたが…
Ellika & Solo, Tretakt Takissaba (Xource, 2002) スウェーデンのフィドル奏者 Ellika Frisell とセネガルのコーラ奏者 Solo Cissokho のデュオ・アルバム。 ルーツ音楽における異種混交の典型例とも見えるが、この両者の音楽をよく知っている人でも、この…
Vintermåne, Vintermåne (2L 2L3, 2002) ノルウェーの三人組、ヴィンターモーネ の第1作。シンセサイザーなどを担当するメンバーのみが男性で、あとは女性。 このCDアルバムはいろんな意味で満足感がひろがる。まず、ジャケットを手にとると、感触がなんと…
Celtic Twilight 2 (Hearts of Space HS11106-2, 1995) アイルランド系米国人のジョーニー・マッデン (Joanie Madden) をはじめ、さまざまな地域のケルト系アーティストを集めたアンソロジー。 このジョーニーの吹く〈ローシーン・ドゥヴ Róisín Dubh〉(黒…
Loretto Reid & Brian Taheny, Celtic Mettle (Iona Recordings IRCD 049, 1997) スライゴー出身のマルチ・インストルメンタリストの俊英デュオ。ロレット・リード と夫のブライアン・タヘニーはカナダ在住。 このアルバムはカナダの Reta Ceol が制作し、ス…
Séamus Ennis, The Wandering Minstrel (Topic, 1974; Green Linnet GLCD 3078, 1993) ダブリン県出身の シェーマス・エニス (1919-82)。 20世紀のアイルランド伝統音楽で最重要人物の一人。イラン・パイパー、ティン・ホィッスル奏者、歌い手、ストーリー・…
Doimnic Mac Giolla Bhríde, Saol na Suailce: Sean-nós as Tír Chonaill (DMGB 001, 2004) ドネゴール県デリベグ出身の ドミニク(ドゥィムリク)・マク・ギラ・ヴリージェ。ソロ第1作。アルバム・タイトルは「楽しい生活――ドネゴールのシャン・ノース歌唱…
Meaití Jó Shéamuis Ó Fátharta, Bóithríní an Locháin: Sean-Nós Songs from Connemara (Cló Iar-Chonnachta CICD 154, 2003) コナマラの男性アイルランド語歌唱の雄、マティ・ジョー・ヘームィシュ・オ・ファールタ。 2001年のオ・リアダ杯受賞者。
Lillis Ó Laoire, Annie Ebrel, Màiri Smith, Julie Murphy, Datgan (Fflach CD183H, 1997) ケルト諸語の四地域、アイルランド出身の リリス・オ・リーレ、ブルターニュ出身の アニー・エブレル、スコットランド出身の モーリ・スミス、ウェールズ出身の ジ…
Caitlín Maude, Caitlín (Gael Linn, 1976; rpt. 2003) いとしのカチリーン。アイルランド語詩歌のひとつの極北。夭折した天才詩人の1976年作が2003年に奇跡の復刻。 奇跡という以外に何といえようか。カチリーン・モード(1941-1982)の声を一度でも耳にし…
A Filetta, Intantu (Virgin, 2002) コルシカの宝。 人間の声の奥深さ、気高さに心から賛嘆を禁じえない。
Ennio Morricone and Clara Murtas, De sa terra a su xelu (From the Earth to the Sky) (Teatro del Sole, 2002) 巨匠モッリコーネがサルデーニャの歌手クララ・ムルタスのために作編曲し、指揮した珠玉の作品。 2 曲はモッリコーネの作曲で、1 曲は伝統曲…
Tomás Ó Gealbháin, Caoimhín Ó Fearghail, Seán Ó Fearghail, Lá ag Ól Uisce (2013) アイルランドのピュアな伝統音楽がぎっしり詰まったアルバム。 つまり、まさに「ピュア・ドロップ」だ。聞けば聞くほど良さが深く味わえる。流行の音作りとは一線を画し…
Archie Fisher, A Silent Song (Red House Records, 2015) スコットランドの至宝、アーチー・フィシャーの2015年盤。 「待望の」という形容詞がアーチーほどふさわしいシンガーはまたとない。歌もギターも、ともにフォークシンガーのお手本。深みがあり、音…
Olatz Zugasti. bulun bulunka (Elkarlanean KD-532, 1999) バスクから10年に一度くらい届けられる宝物といえばいいか。前作の一枚目が1991年作だそうだ。
Sean Williams, The Sound of the Ancestral Ship: Highland Music of West Java (Oxford UP USA, 2001) 西ジャワのピュアな伝統音楽を収めた CD。 といっても、市販のオーディオ CD ではなくて、学術調査研究の録音資料を収めたもので、民族音楽の学術書に…
Brian Peters, Lines (Pugwash Music, 2001) Tony Rose 亡きあと、イングランドの良心といえばこの人を想いだす。 芯があり、はりがある。 硬質なブリティッシュ・フォークの伝統をよく体現する。
Pekka Lehti, Outo Voima ('Strange Force') (Aito, 2000) Värttinä のベース奏者 Pekka Lehti のソロ第1作。 全8曲、彼と誰かとのデュエットになっているという、非常に意欲的な実験作。 考えてみれば全曲ベース・ソロで通すということは現実的でないから、…
Casey MacGill & the Spirits of Rhythm, Jump (SR, 1999) スウィングするバンドでヴォーカル中心のものとしては強力な一枚。 バンドのアレンジ、ピアノ、ヴォーカル、つまりこのアルバムのリズムの震源地はすべてケイシー・マッギルという 20 - 30 年代のジ…
Sofia Karlsson, Folk Songs (Amigo, 2002) Groupa のメンバーとしても知られるスウェーデンの女性歌手のソロ第1作。 透明感があり、かつ、深みがある。
Cristina Branco, Post-Scriptum (L'Empreinte Digitale, 2000) ファドの清冽なる歌姫クリスティーナ・ブランコのこのレーベルからの2枚目。1枚目と共にフランスで賞をとっている。ほかにオランダでしか入手できないアルバムが2枚あるようだ。 夫である Cust…
Lasairfhíona Ní Chonaola, An Raicín Álainn (LNC 001CD, 2002) ラサリーナのソロ・デビュー盤。番号から分かる通り、アーティストのインディペンデント・レーベル。全14曲。すべてアイルランド語の歌。2002年8月8日、フランス西部のロリアンで開かれたイン…
Martin Simpson, The Bramble Briar (Topic TSCD513, 2001) 2001年のブリティッシュ・フォーク最良の収穫の一つ。ギタリストとしてもシンガーとしても、非常に充実している。
Dervish, Live in Palma (Whirling Discs WHRL004, 1997) ダーヴィッシュのいい面が多く収められた2枚組ライヴ。 スタジオ盤 At the End of the Day でかつてヴェーセンと共演した曲 'Josefin's Waltz' のライヴならではの味わいもすばらしい。録音も秀逸。
Bill Jones, Panchpuran (Brick 002CD, 2001) 2枚目にして確乎たる地位をきずきあげた若きフォーク・アーティスト。プロデュースをカレン・トウィードがおこなっており、その結果いくつもの興味深いことが起きている。 ひとつは、フィンランドのティモ・ア…
Ian Smith, A Celtic Connection (IS02, 2011) アイルランドのギタリスト、イアン・スミスの2011年のアルバム。 ドネゴール(アイルランド北部)のシンガー・ソングライターとしても知られる。しぶい歌声。曲はいぶし銀のような深い味わいのものが多い。
Jenny Lysander, Northern Folk (Beating Drum BEADR00011, 2015) このひとが唄うのを目の前で聴いたら、ぼくはたぶん気絶するだろう。 声が繊細。ギターの音色、曲作りのセンス。こわれやすい宝物のようだ。