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Tigh Mhíchíl

詩 音楽 アイルランド

記事一覧

段落の長い良質の散文

第150回芥川賞受賞作の小山田浩子「穴」について(『穴』所収)。 ペソアがこんなことを言っている。「良い散文を書くためには、詩人でなければならない。というのも、よく書くためにはいずれにしろ詩人であることが必要だからだ。」 すると、小山田浩子は詩…

聖女マリナの伝説を翻案した芥川龍之介の小説

芥川龍之介「奉教人の死」(新潮文庫『奉教人の死』所収) 熱心な芥川の読者であっても、さぞかし読みにくい小説ではないか。 けれども、キリシタン物に親しんでいる人や、ヤコブス・デ・ウォラギネ(イタリア・ジェノバの大司教)の『黄金伝説』を知る人には…

空飛ぶ生き霊(すだま)

大和和紀『源氏物語 あさきゆめみし 完全版(2)』 雲居を想う源氏の姿が印象的な第2巻。 いろいろあって光源氏の北の方(妻)、葵の上が世を去る。これからやっと夫婦の情も通うかと思えた矢先だった。それだけに、源氏は思い断ち切れず、雲をながめ、葵の…

日本文学の宝がマンガの宝となった

大和和紀『源氏物語 あさきゆめみし 完全版(1)』 死に行く桐壺の更衣は息子(二の宮〔第二皇子〕=のちの光る君、光源氏)にこう言う。「弱かったわたくしがこうしたあなたの母となれたのは……愛が勇気を与えてくれたから……その愛をあなたにのこしましょう…

弾丸のように月明の中に疾駆する女性をえがく

岡本かの子「快走」 岡本かの子の1938年の小説。2014年の大学入試センター試験の国語の問題に出題された。厳しい冬を過ごす受験生に疾走する勇気を与えるような、すがすがしい小説。 女学校を出て、家の手伝いをしている道子は兄の陸郎の正月着物を縫ってい…

「遠い曲」に出会えるよろこび

権藤芳一『平成関西能楽情報』 関西演劇評論の重鎮による関西能楽界の現状と展望をまとめた書。 平成にはいってからの評論をまとめてあるので題に「平成」とつく。能楽専門誌に掲載されたものが中心なので、ひとつひとつは短く、読みやすい。 創見に満ちてい…

クラッシュ症候群の理解の必要性を痛感させられる

菊地昭夫『Dr.DMAT〜瓦礫の下のヒポクラテス〜 5』 東京DMAT(災害派遣医療チーム)の八雲医師の活躍を中心にえがくシリーズの第5巻。クラッシュ症候群への理解の必要性を痛感させられるエピソードが取上げられている。 東京都内に大規模地震が発生し、東京D…

災害医療に悪意をいだく人間の登場

菊地昭夫『Dr.DMAT~瓦礫の下のヒポクラテス~ 4』 災害医療(災害現場で施す医療)をめぐるドラマを描く漫画シリーズの第4巻。 TVシリーズも放送されたが、登場人物の内面を深く掘下げた描写は、こちらの漫画のほうに軍配が上がる。特に、主人公の内科医・…

災害医療でのインプロヴィゼーション

菊地昭夫『Dr.DMAT〜瓦礫の下のヒポクラテス〜 3』 あれから2年。血を見るだけでこわがっていた内科医、響(ひびき)は、現場経験にくわえ、外科での研修などもへて、たくましくなった。 災害の現場で必要な資材や器材がなくとも、即興医療(インプロヴィゼ…

災害派遣医療でのさらなる試練と天才脳外科医出現

菊地昭夫『Dr.DMAT〜瓦礫の下のヒポクラテス〜 2』 東京DMAT隊員・八雲響の葛藤と成長をえがく第2巻は、人間ドラマとして読みやすい。災害医療は自分向きでないと思い、辞めたいと願う医師の思いと、周囲の状況とが運命的な交わり方をするさまを劇的にえが…

「瓦礫の下の医療」に直接従事する医療組織の物語

菊地昭夫『Dr.DMAT〜瓦礫の下のヒポクラテス〜 1』 重いテーマにもかかわらず、読みやすい。救急医療(ERなど)はよく知られているが、それとは違う。最新の医療施設の中で1人の患者に対し最大の医療を施せるのが「救急医療」。それに対し、災害の現場という…

日本料理のことわり(理)をはか(料)る

北大路魯山人「日本料理の基礎観念」 講習会の記録で、読みやすい。初出は「星岡」第37号(星岡窯研究所、昭和8〔1933〕年12月30日発行)。 見所は、日本料理のことわりを簡にして要を得たことばで歯に衣着せず語ったところ。食するだけの人にも、もちろん料…

散文詩のように美しく深遠な短い戯曲

宮沢賢治「マリヴロンと少女」 もとになった童話「めくらぶどうと虹」と比べると、かなり読みにくく、むずかしい。会話の内容はほぼ同じであるものの、ぶどうと虹の対話が、少女ギルダと声楽家マリヴロン女史の対話に変わったことで、哲学や宗教の問答のよう…

虹色のぶどうと虹との会話

宮沢賢治「めくらぶどうと虹」 宮沢賢治の「花鳥童話」のひとつ。後に、書き直して「マリヴロンと少女」という作品となる。 両者はよく似ており、全く同じ表現も多い。 けれども、根本的な違いもある。だれでも気づくのは、ぶどうと虹との会話が、後の改作で…

1990年代の日本の外食文化の雰囲気をよく伝えるマンガ

久住昌之『孤独のグルメ 【新装版】』 淡々と綴られた短篇集のおもむきながら、あの頃の雰囲気がしっかり漂ってくる好ましいマンガだ。 主として東京のいろんな場所で食べた食事のあれこれが、気負いもなく、本当に淡々と綴られる。その場の雰囲気も過不足な…

1491年当時のイタリアを舞台――チェーザレとレオナルドの邂逅も

惣領冬実『チェーザレ 破壊の創造者(2)』 第1巻で衝撃を受けたシリーズだが、正直言って、この第2巻では、勉強になる部分もあるにはあるのだが、がっくりする面があった。 一つだけ例を挙げる。「プリマヴェッラ」の表記は一体どうして? と首をかしげる。…

15世紀イタリアの傑物を活写する――チェーザレ伝の第1弾

惣領冬実『チェーザレ 破壊の創造者(1)』 これは面白い。15世紀のピサの様子や、ピサの権力闘争の渦中にある人物群がみごとに活写されている。絵も美しい。典拠の資料もしっかりしている。 ほとんど文句のつけようがないマンガだ。当時のイタリアに関心が…

ジョブズの伝記がフレッシュに生き返った

ウォルター・アイザックソン、ヤマザキマリ『スティーブ・ジョブズ(1)』 ウォルター・アイザックソンが書いた伝記『スティーブ・ジョブズ』をヤマザキマリがマンガ化。一言でいって、大変おもしろい。原著を読んだ人でも目を開かせられるだろう。 原著は…

もはや温泉比較文化マンガの域を超えて

ヤマザキマリ『テルマエ・ロマエV, VI』 第5巻と第6巻とを合わせて。 第5巻ではルシウスはほぼ日本にいずっぱりである。伊藤の温泉街のためにからだを張って奮闘する。温泉の基幹技術をまなび、裸馬に乗る技術を披露することで本物の古代ローマ人かもしれな…

古代ローマ萌えの日本女性と奇跡の邂逅をするルシウス

ヤマザキマリ『テルマエ•ロマエIV』 古代ローマからときどき現代日本にワープしてきていた浴場技師のルシウスだが、本第4巻では日本に長期滞在するはめに陥り、さらに老舗の温泉旅館で見習いとして働き、現代文明のさまざまな面、中でも電力について原始的…

古代ローマと日本の交流深まる(信じられないことに)

ヤマザキマリ『テルマエ•ロマエIII』 いつもは古代ローマと日本とを予期しないタイミングで往還するだけで、なかなか日本人とコミュニケーションがとれなかった浴場設計士ルシウス。 けれど、この第3巻では温泉街で日本円を手に入れラーメンを注文することま…

豊穣のシンボル、豊穣の神プリアポス

ヤマザキマリ『テルマエ•ロマエII』 ローマの浴場と日本の温泉などを往還する物語『テルマエ・ロマエ』の第2巻は、連載当時、「なんでこんな読者を振るい落とすような内容を?」と物議をかもしたエピソードで始まる。 けれど、作者は本作の当初からこの構想…

ローマ人の力の源は浴場(テルマエ)にあり

ヤマザキマリ『テルマエ•ロマエI』 古代ローマの文明と日本の文明とを時間旅行する浴場技師ルシウス・モデストゥスの抱腹絶倒の物語。 これからローマ文明の末裔の文化圏(欧米など)へ留学する人や、そういう人が家族にいる人は、本第1巻だけでも、騙された…

音をえがく随筆を読む

岡本かの子「ダミア」 音を描いた随筆を四篇ほど読んだ。太宰治「音に就いて」、芥川龍之介「ピアノ」、夏目漱石「変な音」、そして岡本かの子「ダミア」の四篇である。初めの三篇を読んだ段階で耳のよい作家はいないものだなと思った。 ところが、パリの歌…

牧野信一は2013年、この作品によって現代に蘇った

牧野信一「地球儀」 牧野信一(1896-1936)の短篇小説「地球儀」(1923)は、2013年の大学入試センター試験に全文が出題された。 経緯はともあれ、注目をあびた作品だが、作中の地球儀をめぐる創作について書いてみる。「長男が海を越えた地球上の一点に呼吸…

ピリッとするどころか、ゾクッとする芥川の作品

芥川竜之介「歯車」(新潮文庫『河童・或阿呆の一生』所収) 石原千秋は「時評 文芸 5月号」(産経、2013年4月28日)においてこう書いた。 産経、2013年4月28日 「新潮」は短編小説をずらっと並べたが、どれもピリッとせず、上手い書き手は一人もいなかった…

アイヌと奈良、シマフクロウ、偶然の哲学などをちりばめた幻想的ロマンス

岡山嘉彦『神の鳥』(幻冬舎ルネッサンス、2013) プロの作家による入念な推敲を経た、またプロの校正者による綿密な校正を経た小説とはまた違うかもしれないけれど、扱うテーマや舞台に関心のある人には興味深い本だろう。幻冬舎ルネッサンスは幻冬舎とは違…

「えんがちょっ」と'jinx'

アレン・カーズワイル『レオンと魔法の人形遣い・上下』(大島 豊訳、東京創元社、2006) これ、話の性質上、詳しくやるとネタばれになってしまう。そこでそれは諦め、ここでは、この読み出したら止められない痛快ファンタジー小説の最終章の謎についてメモ…

『白鯨』における'jealousy'の解釈がすべての議論の始まり

巽 孝之 『「白鯨」 アメリカン・スタディーズ』(みすず書房、2005) 知的冒険の書。19-21世紀のアメリカ史、アメリカ文学、SF、核の時代の(文学的)想像力、ゴジラ等々に関心があれば知的興奮を覚える書。 三回の講義形式で、アメリカ文学乃至世界文学の…

物質に過ぎない脳に、いかにして「心」が宿るのか

茂木健一郎『脳の中の人生』(中公新書ラクレ、2005) 脳科学者・茂木健一郎の脳にまつわる書は多い。追いかけていると、しばしば同種の記述に出合う。 2005年刊の本書を読返して、現時点で興味深く思われることをピックアップしてみる。 ハイライト 第四章…

文庫本に使えるブックスタンド

文庫本が立てられるブックスタンドは、ありそうで中々ない。 立派な書見台はたいてい大きめの分厚い本に対応していて、そのことが文庫本にはかえって向いていなかったりする。 そこで、スリムなタイプで文庫本にぴったりのブックスタンドを探したところ、ま…

『国家の品格』 Fujiwara, 'Dignity of a Nation'

かつてのベストセラー書。アイルランドについての記述(164頁)があるから買ったのだが、望外に得るところ多し。論理の権化に思える数学を扱う数学者が、まず、論理の欠陥を説く。目次 論理と出発点 正しい出発点を選ぶには━━情緒と形 グローバリズムは歴史…

歌集としての詩編を祈り歌う

典礼委員会詩編小委員会『詩編―ともに祈りともに歌う』(あかし書房、1972) 詩編とは歌集である。本書あとがきに〈詩編は、紀元前三~一世紀ころ、イスラエルの民の共同の祈り、集会の歌として集められたものである〉とある。 本書はカトリック教会で共同の…

『魔人の地』13章の翻訳に驚く

酒寄進一が絶好調だ。彼の訳すものならなんでも読みたくなる。 ドイツ・ファンタジーの『魔人の地』(創元推理文庫、2015)は空飛ぶ絨毯に乗る若者と砂漠の魔人との対決という千夜一夜のような物語。生き物のような絨毯と魔人の描写がリアルで惹き込まれる。…

医療保険をじっくり考えるためのガイド

内藤眞弓『「一生安心」にだまされるな! 医療保険はすぐやめなさい』(ダイヤモンド社、2013) もっと早く読めばよかった。 そんな感想をもらす読者も多いだろうと思われる。評者もその一人だ。受取り方は人によりさまざまだろうけれど。 医療保険に現に入っ…

カムパネルラの言葉を読み解く――梨木香歩の「きみにならびて野にたてば」(第7回)について

梨木香歩が「本の旅人」に連載した「きみにならびて野にたてば」の第7回(2013年4月号)について。 (承前) 「アザリア」同人の河本の話。嘉内から完膚なきまでの拒絶を受ける賢治。梨木は嘉内の遺族に会って話を訊く。韮崎で嘉内の次男、保阪康夫から聞か…

大和言葉による言い換え集

敬語講師の山岸弘子さんによると〈大和言葉が注目されています。この二年間に二十冊ほどの本が出版されて〉いるとのことだ。 「日常で使える大和言葉」として山岸さんがテレビ番組「視点・論点」(NHK 20160125)で次のような文例を紹介した。電子メールやLI…

「透明な硝子の如き氷が粉々に砕け、未だに宇宙を彷徨う」――梨木香歩の「きみにならびて野にたてば」(第5-6回)について

梨木香歩が「本の旅人」に連載した「きみにならびて野にたてば」の第5-6回(2013年2-3月号)について。 (承前) キーワードとして「伝わること」「手紙」「風」など。天才同士の出会い。保阪康夫(嘉内の次男)への直接取材。二人の友情の術に自らかかるこ…

「世の中には理性ではどうにもならないことがあることを、踏絵も知るべきだった」――梨木香歩の「きみにならびて野にたてば」(第4回)について

梨木香歩が「本の旅人」に連載した「きみにならびて野にたてば」の第4回(2013年1月号)について。 (承前) 宮沢賢治と保阪嘉内との友情の原点たる岩手山登山。その資料。「電信柱」や「空」の背景。作者梨木香歩にとって詩とは。伝わること。 今回は「『宮…

「銀河が流れ、星が輝やく」大空の下――梨木香歩の「きみにならびて野にたてば」(第3回)について

梨木香歩「きみにならびて野にたてば」(連載第3回) 梨木香歩が「本の旅人」に連載した「きみにならびて野にたてば」の第3回(2012年12月号)について。 (承前) 宮沢賢治と保阪嘉内との友情。その原点としての岩手山登山。銀河をゆく列車の夢想。 初めて…

詳注版「労働者階級の手にあるインターネット」を読む

【データ】21世紀東欧のSFを集めた『時間はだれも待ってくれない』(東京創元社、2011)に所収の旧東独の作品「労働者階級の手にあるインターネット」は2005年刊の詳注版「労働者階級の手にあるインターネットー1997年のハプニング」(rlmdi.)を基にしてい…

2005年の語り、本、科学を振返る 2005 in Review

〔蔵出し記事 20051230〕 2005年を回顧すると、語り、本、科学の三方面でこれまでにない発見をした年であった。それについて、以下、略述する。 語り 語り(scéalaíocht)に以前から関心はあったけれど、2005年に、初めて何人もの本物のアイルランド語の語り…

銀漢ヲ行ク彗星ハ――梨木香歩の「きみにならびて野にたてば」(連載第2回)について

梨木香歩「きみにならびて野にたてば」(連載第2回) 梨木香歩が「本の旅人」に連載した「きみにならびて野にたてば」の第2回(2012年11月号)について。 (承前) 宮沢賢治と保阪嘉内との友情に影響を受けた人々に起こったことを記録するための小説として書…

シュタインミュラー「労働者階級の手にあるインターネット」を読む

【データ】21世紀東欧のSFを集めた『時間はだれも待ってくれない』(東京創元社、2011)所収。旧東独の作品としての収録だが、発表はドイツ統一後の2003年。原題 Das Internetz in den Händen der Arbeiterklasse - Ein Begebnis aus dem Jahr 1997 「労働者…

宮沢賢治の青春をめぐるフィクションとノンフィクションのあわいのような梨木香歩の「きみにならびて野にたてば」(連載第1回)について

梨木香歩「きみにならびて野にたてば」(連載第1回) 梨木香歩の「きみにならびて野にたてば」は「本の旅人」の2012年10月号から2015年11月号まで連載された。はじめはフィクションが事実の合間に交わる形だったのが、長い休載の後はノンフィクションとして…

あけびやライチーのほろにがさから始まる苦味談義

片山廣子「あけび」(『新編 燈火節』(月曜社、2007)所収) 片山廣子(1878-1957)は松村みね子の筆名でものした達意のアイルランド文学翻訳も有名で、たとえ本名の片山名義の文章や歌であっても、アイルランド・ファンには合うところが多いように感じる。…

ミハル・アイヴァス「もうひとつの街」第8-9章の異界感覚

【データ】21世紀東欧のSFを集めた『時間はだれも待ってくれない』(東京創元社、2011)の企画の発端がチェコであったこと。そのチェコから採られたのがミハル・アイヴァス『もうひとつの街』第8-9章であること(Michal Ajvaz, Druhé mesto)。〔『もうひと…

鮨に目覚めるひとりの少年

岡本かの子「鮨」(『老妓抄』 (新潮文庫、1950)所収) 岡本かの子(1889-1939)の晩年の短編小説。「文藝」(1939)に掲載されたが、執筆は1938年以前と思われる。1938年12月の暮れに脳充血で倒れ翌年2月18日に小石川の東大病院で49歳の生涯を閉じたからだ。…

ゾラン・ジヴコヴィチ「列車」を読む

ゾラン・ジヴコヴィチ「列車」(『時間はだれも待ってくれない』所収) 本書に収められたセルビアの作家ゾラン・ジヴコヴィチの短篇「列車」。原題 'Voz'. セルビア語原典から山崎信一(バルカン現代史が専門)が訳した。編者の高野史緒(フランス中世史が専…

ますます明らかになるイムリの秘密

三宅乱丈『イムリ 3』(エンターブレイン、2008) (承前)ふたご星マージとルーンが舞台。マージ星を現在支配している民族カーマと、奴隷となっている民族イコル、さらにカーマの故郷ルーン星の原住民であるイムリ、計三つの民族が登場する。カーマは4000年…